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お葬式の費用について-必ずしも必要でない費用③-
2025.12.07
今回も、必ずしも必要でないお葬式の費用についてです。
【料理】
①通夜ぶるまい・通夜食
通夜が終わった後に、故人を偲びながら会葬者全てを対象に食事をする通夜ぶるまいと呼ばれるものがあります。
主に関東方面の慣習といわれています。
会葬者の人数を予想して準備をする必要があり、規模が大きければそれだけ料理の数・量も増え、これが関東でお葬式の費用が大きくなる要因の一つのようです。
ただ、北九州では通夜ぶるまいという関東の様な慣習はありませんので、通夜終了後に親族を中心に残られる方々への食事としての準備でよいでしょう。
このご時世、親族が集まるのはお葬式だけということも多いでしょうから、準備することをおすすめしますが、なくても特に問題はありません。
実際弊社の場合、通夜終了後、ご家族の皆さんがほどなく帰宅されることも多々あります。
逆に大人数で盛大に故人を偲び食事をされる方もいらっしゃいます。
この料理については北九州でも葬儀会社各社で対応が異なっているようですので、他社のことはよくわかりませんが、弊社では料理の持ち込みは自由です。
しかし料理も必須、持ち込みも一切禁止にしている葬儀会社もあると聞いています。
②お斎(御斎・おとき)
一般的には、法事や法要が終わった後にもてなされる会食の席のことをいいますが、福岡では葬儀当日出棺前にふるまう食事のことを指します。
(因みに仏教では食事のことを「斎・斎食(さいじき)」と呼びます。)
故人と共にする最後の食事ですので、もちろん行うことへの意味合いはありますが、行うことが絶対ではありません。
コロナ禍を経ての家族葬が主流となった近年ではされない方がいらっしゃるのもまた事実です。
③精進上げ
葬儀後の会食である「精進上げ」。
元々は亡くなった後、極楽浄土に行けるようにそれまで肉・魚抜きの精進料理を食べていた期間(四十九日)の忌明けに、久々のごちそうとして肉・魚料理を食べることを「精進上げ」と呼んでいましたが、現代では、家族親族の負担軽減のために火葬場から戻ったその日に初七日法要(繰り上げ初七日)をすることが多くなり、その際にふるまう食事を指すようになりました。
しかし更に近年では火葬場から戻っての初七日法要後にそのまま解散したり、初七日法要自体を葬儀後に行う(式中初七日)ケースもあり、精進上げを催す場も減ってきました。
ですので、行う葬儀のスタイルや会葬者の都合等によっては精進上げも絶対とは言えなくなってきました。
因みに「精進上げ」は「精進明け」「精進落とし」「精進落ち」などという言い方もあります。
元々の意味合いから考えるとなるほどという感じですね。

香典返しには後に残らない「消えもの」と呼ばれる使用したらなくなる食べ物や日用品が一般的ですが、近年ではカタログギフトを選ぶことも増えてきました。
【会葬御礼品等】
通夜葬儀に会葬いただいた方へのお礼としてお渡しする品物のことです。
通夜葬儀に行った経験のある方であれば、小さな紙袋に入ったタオル・お茶・コーヒー・お菓子などをいただいた経験は一度や二度あるかと思います。
香典の有無に関わらず、会葬いただいたお礼としてお渡しするものですが、これもお葬式の形式によっては必ずしも必要ではありません。
会葬が極々少ないお葬式、例えば両親のどちらかが亡くなって、お葬式に立ち会うのは、まだお元気でいらっしゃるもう一人の親と子一人の二名というように家族以外の会葬者がおらず、香典を受け取ることがない様な場合などには必要ないでしょう。
しかし近い家族以外の遠方から親戚がくると予想される場合には準備しておくのがよいかもしれません。
家族親族以外の友人知人ご近所等が来られるようであれば準備は必要でしょう。
上記は通夜葬儀に会葬いただいたお礼の「会葬御礼品」ですが、これとは別に香典返しというものがあります。
故人へのお供え物である香典へのお礼として、四十九日法要後に贈る返礼品です。
香典返しは四十九日の法要を終えた報告やお礼の気持ちを込めて贈るものです。
お葬式の状況によっては通夜葬儀に会葬いただいた際に「当日返し・即日返し」と呼ばれる、その場で香典返しをお渡しする方法を取ることもあります。
四十九日の法要や香典返しについては、また別の機会にお話することにします。
まだまだこのお話は続きます。
(本当にお葬式って考えないといけないことが多いですね・・・)









