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お葬式の費用について -必ずしも必要でない費用④-
2025.12.14
12/8(月)のNHK総合「クローズアップ現代」では葬儀代の高額請求トラブルがテーマになっていましたがご覧になられましたか?
こういう番組が「お葬式の費用」について取り上げて、視聴者・一般消費者の方にお葬式について興味をもっていただいて実際に行動を起こすきっかけになれば非常によいと思います。
さて、今回も前回の続き、「お葬式の費用について-必ずしも必要でない費用-」です。
【(式場・火葬場)送迎用バス】
通夜葬儀へ会葬される方や火葬場へ同行される会葬の方の送迎を行う車両を葬儀会社が手配することがあります。
以前は通夜葬儀にご近所の方が参列されることも多かったですし、親戚一同が火葬場へ行くことも極々普通でした。
タイトなスケジュールの中で同じ目的を共有する方々を一度に送迎することは、参列される方にとっても、葬儀会社側にとっても非常に便利で効率がよいものです。
しかし、家族葬が広まったことによるお葬式の人数規模の縮小化や火葬場から葬儀場に戻っての初七日法要を行うことが減ったこと、また一人一台の自動車保有の自動車社会になったこと(車も集団より個人を重視)、またコロナ禍以降、火葬場への大人数での同行に対しての自粛要請など様々な要因で、送迎用バスの出番も減ってきました。
送迎用バスもそれなりに金額がかかるものですので、自家用車での移動で事足りるなら送迎用バスは必要ないでしょう。
(ただ地域の会葬者が多い場合や火葬場に多くの方が同行される予定であれば、送迎バス手配の提案は妥当だと思います。)
稀に「どこどこの葬儀会社は無料で送迎用バスを出してくれたのですが」と仰られる方がいらっしゃるのですが、送迎用バスが全くの無料ということはまずほとんどありえません。
ドライバーの人件費や燃料代等がかかるわけですから当然と言えば当然です。無料で手配しているように見える・費用の項目として見えないだけで、その費用はどこかに含まれていると考えるべきでしょう。
【その他諸費用】
喪主様をはじめとしたご家族ご親族がゆっくりとお別れが出来る様、またお葬式の進行を円滑に行うためにスタッフの増員が必要になる場合があります。
これはご家族側ではなかなかコントロールが難しいものですから、葬儀会社の担当者の采配に任せる部分が大きくなりますが、あまりにも過剰な人員配置を提案されるようであれば、問題ありでしょう。

葬儀事には香典返しをはじめいろいろな場面で熨斗や不祝儀袋を使う場面があります。どこかの機会にこの辺についても触れてみたいと思います。
これまで見てきた様に、お葬式を行うにあたり必ずしも必要でない項目はたくさんあります。
追加すればそれ相当の効果を得られるものばかりですので、故人のためにも残されたご家族のためにも、希望されるのであれば追加されることをおすすめしますが、いらないものを無理に追加する必要はありません。
よく話に聞くのが、「これが普通です」(←”普通”ってなんなんでしょう・・・)、「これでは故人様がかわいそうでなので、〇〇は~しましょう」みたいなセールストークですが、本当に必要がないと思うのであれば断る強い気持ちも必要です。
ただ非常に稀なのでしょうが、同業他社さんで実際にあったケースで、オプション的なものを断り続けたら「これではウチではお葬式は出来ませんので、他へ移っていただけますか?」と依頼を断られることもあるようで、しかも、「よそへ移るなら、これまでにかかった費用を今ここで即金でお支払いいただかないと、よその葬儀社を立ち入らせることは出来ません」などとやや強気なことを言われてしまうこともある様です。
そういうことにならない様にこのコラムでも何度もお伝えしていますが、その葬儀会社の雰囲気を感じ取るためにも事前相談が大事なのです。
【心付け】
最初にお知らせした項目に一つ加えました。
葬儀に関わる人たちに渡す「心付け」という風習があります。
葬儀に関わる人とは葬儀会社の担当者・司会進行スタッフ・霊柩車の運転手・火葬場の職員などの人たちのことを指します。
海外でいえばチップにあたるこの心付け、渡す意味合いとしては、感謝の気持ちの意を示すためと考えるのが普通なのでしょうが、基本的に不要です。
もちろん弊社もです。お気持ちだけ頂戴させていただきます。
(北九州市の火葬場は公営ですので、もちろん心付けは一切不要です。)
因みに、真偽は不明ですが、北九州市のある大手葬儀会社さんは、心付けを受け取ることは禁止で、仮に隠れて黙って受け取ってそれがバレた際には懲戒処分になるそうなので、渡されると非常に困るそうです。
ただ、他の話題の時にもお話していますが、お葬式の内容は地域の文化・風習といった要素が非常に大きく影響します。
北九州では公営の火葬場はもちろん、基本的に葬儀会社のスタッフにも心付けは不要ですが、同じ福岡でも地域によっては、心付けを渡すことがまだまだ暗黙の了解になっているところもあるかもしれません。
心付けは感謝の意だと先述しましたが、感謝をしたいのはこちらです。
この小倉の地で長年お葬式を生業とさせていただいている弊社ですが、代々お葬式を依頼していただける方はもちろんですが、初めて弊社にお葬式をご依頼いただく方も、決して安くはない費用がかかるお葬式を考えるにあたり、弊社を選び、信頼いただき、有難く感じています。
ですので、心付けのことは全く気にする必要はありません。
今回はここまで。次回は「お葬式の費用について-必ずしも必要でない費用-」最終回です。








