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葬儀のエトセトラ

一日葬を考える②

2025.10.05

一日葬を考える②

今回も引き続き「一日葬」について考えます。

 

一日葬の費用と一般的な通夜・葬儀の費用の比較

上記のよく言われる一日葬の大きなデメリットは先述の通りですが、そこに隠れる要素のひとつに「一日葬を選択しても実は費用があまり変わらない可能性がある」ことです。

人間の心理でしょうが、「通夜という行事を省くことはイコール費用が抑えられる」と考えがちです。

しかし実はそうとも限りません。

以前このコラム内でインターネットの葬儀仲介業社の何が小さくて、何がよくて何によりそっているのか、見極めることが必要だという様なことに触れましたが、それと同じで「一日葬」という名称に惑わされず、一日葬というものに対して何を期待するのか、それがもし費用を抑えることにあるのであれば、提供されるサービス内容とその費用の見極めが必要なのです。

 

葬儀会社の担当者との打ち合わせは非常に大事です。どんな些細なことでもわからないことは尋ねることが重要です。

 

 

病院や介護施設等で亡くなって、斎場(葬儀場)にお連れして安置をして、その斎場でお葬式を行うことを前提にすると、その状況で一日葬を選択してお通夜をしなくても、既に斎場に故人を安置していますから、どの葬儀会社でもほぼ間違いなく斎場使用料・施設使用料・安置料等の名目で費用が発生します。

多くの場合、斎場使用料等はお葬式の費用全体の少なくない割合を占めます。

お葬式にかかる費用を重視した場合に、一日葬と一般的な通夜・葬儀を行った場合で、どの程度費用に差が出てくるのかは比較検討する必要があります。

 

参列する家族・親族のスケジュール

必ずしも一日葬を費用のみを重視する方ばかりではないと思います。

お葬式というのは亡くなった方のために行う行事であると考える方が多いのですが、実は残された方々がきちんと故人とお別れをし、区切りをつけるための行事という要素の方が大きいのです。

そういう意味では、お葬式に大事なのはお別れをする方々が集まること、こと一日葬についていえばその集まる方々のスケジュール調整も大事な要素です。

また参列される方の身体的負担も同様です。

お別れをするべき方々が揃うことが出来る日が限定された一日しかない、または身体的負担の軽減等を理由に一日にする必要があるのであれば、そこに費用云々はさておき一日葬にする意味は十分あるのではないかと思います。

 

お寺と縁をもたない方々

これまでお話ししてきた一日葬については、あくまでも仏式のお葬式を考えている方を想定したもので、仏教への帰依はあるが、費用の問題や参列する方々のスケジュールを考えた場合に一日葬を選択肢として考えざるをえないという場合です。

しかしながら仏教への帰依がない場合、例えばキリスト教を信仰されている方や神道やその他の宗旨を重んじている方やいわゆる無宗教の方などは、通夜・葬儀のふたつを考える必要はなく(仏教以外宗旨でも通夜葬儀があ行われる場合もありますが)そのような場合は一日葬を選択することへの支障はないと思われます。

 

 

「一日葬」という言葉のイメージだけで判断してはいけない

一般の仏式のお葬式を行う場合は、一日葬の選択は慎重に考える必要があること、何に重きを置くかです。

「一日葬」を選択することにあたって重要視するのは費用なのか、参列者のスケジュールなのか、身体的負担なのか。

上記で触れた様に、一日葬が必ずしも費用の軽減にならない場合もあります。

仏式以外のお葬式を望む方については、一日葬について仏式ほど慎重に考える必要はないと思います。

 



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